自然が自律神経失調症を改善する
都会の喧騒の中で生活をしていると、いつの間にか身体全体のリズムが乱れてしまい、動悸やめまい・頭痛・肩こり等々の症状が現れ…結果的に、自律神経失調症を発症してしまう可能性が増えるといわれています。
逆に自律神経失調症を発症した人が公園や森林といった自然環境の中で過ごし続けると、自然とそうした心身障害が改善されるといいます。
実は、こうした「自律神経失調症と自然の関係」を理論的に検証した研究者がいます。
その人は、オランダの研究者:ジョランダ・マース(Jolanda Maas)です。
ジョランダ・マースの検証によると、「緑地と健康との関連性が最も強く認められたのは、自宅から半径1km以内」だったと…。
つまり半径1km以内に住んでいる人は、自律神経失調症やうつ病といった健康上の不安が少なく、逆に自宅と緑地の距離が1kmを境に離れれば離れるほど、自律神経失調症を含めた様々な健康被害を発症する確率が多くなったと統計を発表しています。
(※ちなみに、この実験は96施設/約350.000例を対象としています。)
では、もう少し具体的な数字で示してみます。
緑地が最も多い地域に住んでいる人と、緑地が最も少ない地域に住んでいる人の自律神経失調症といった心身障害発症率を比較すると、緑地が最も多い地域に住んでいる有病率は1/3も低くなるといったデータが出ています。
(※ちなみに、うつ病を発症する割合も約1/5低くなるといった統計データも出ています。)
私たちは緑地が多い地域に住めば、健康不安も解消されることをわかっています。
しかしそうした健康不安は、心血管障害・糖尿病・がんといった病気に関してだけだと思っていなかったでしょうか。
実は上記に明記した病気は、住んでいる環境にあまり左右されないのです。
そして自律神経失調症やうつ病といった心身障害疾病こそ、緑地との関係が密となっているのです。
このことからもわかるように、私たちは自然と上手く関わりを持つことによって、自律神経失調症に代表される心身障害疾病を発症しないようにするべきだと思います。
例えば朝、目が覚めたら窓を開けて朝日を見ることも、自然との関わりを持つことになります。
(※人間が持っている体内時計の周期は1日25時間ですが、朝日を見ることによって、誤差1時間をリセットすることができます。)
是非、みなさんも様々な環境のもと、自然と関わる時間を増やしていってください。