自律神経のバランスが崩れてしまうと…
前項で触れたように、自律神経は脳の視床下部がつかさどっています(=脳下垂体も関係があります)。
しかし自律神経はその部分からだけ、影響を受けているのではありません。実は…大脳辺縁系や大脳皮質といった、脳の広範囲に及ぶ部分からも影響を受けているのです(=間接的)。
そして、脳の影響を受ける自律神経はホルモンバランスの乱れは元より、生活習慣リズムの乱れにも影響を受けます。
例えば精神的ストレスを感知する・怒哀(驚く/恐怖を感じる/怒る)等々を感じれば、その感情という刺激が視床下部を通して自律神経に伝達されます。
自律神経は交感神経と副交感神経をうまく使い分けながら、自分自身の身体を正常な状態に維持しようとします(=ホメオスターシス(生体恒常性))。
では、改めて考え見ます。
どのような原因が元で、自律神経のバランスを崩してしまうのでしょうか(=自律神経失調症)。
まず原因を探る前に、自律神経を崩しやすい人間像を考えてみます。
いろいろな事に対して大まかな性格であれば、自律神経失調症になりにくいといわれています。それとは逆に、事あるごとにクヨクヨ考え込む性格・自分の気持ちを抑えこむ性格・完璧主義者は、自律神経失調症になりやすいといわれています。
まず自律神経のバランスが崩れる原因として、身体的ストレスが挙げられます。
急激な温度変化・生活習慣の不規則・激しい運動等々、外的な刺激を受け続けることでホルモンバランスが乱れ、自律神経失調症を引き起こすことが考えられます。
そして外的原因同様に、体内変化によっても自律神経のバランスが崩れるといわれています。
例えば女性特有の女性ホルモンの増加減少によって(月経・出産・更年期・閉経等々)、ホルモンバランスが不安定になることで、自律神経失調症を引き起こすと考えられています。
このように私たちは日々の生活をするうえで、絶えずホルモンバランスが脅かされる状態であることを認識しなければなりません。
それ故、自律神経のバランスが崩れないようにするために、気を付けなければならないことがあります。
肉体的・精神的ストレスに強くなる…心身をリラックスできるよう心掛けてください。リラックスする方法として、自己暗示法・アロマテラピー・カウンセリング等々があります。様々な方法で自分自身と向き合うことで、心身をコントロールし、よりタフネスな精神状態を作り上げることも大事なのです。
そうすることで、刺激を刺激と感じることがなくなれば…身体はリラックス状態(=正常)になり、自分を取り戻すことができます。