自律神経失調症と鍼灸院
自律神経失調症にアプローチをかける場合、薬物療法・生活習慣の改善・ストレス抑制等々の治療があります。
しかし上記のような治療を行う前に、鍼灸治療の施術をしてみてはいかがでしょうか。
鍼灸治療は東洋医学に基づき、「身体-精神-生命」=「気・血・水」を活発に促進させることで全身のバランスを調整し、自然治癒力を高める施術法です。
もちろん…自律神経失調症に対しても、鍼灸治療は効果的な改善をもたらし続けています。
では、鍼灸治療の自律神経失調症に対するアプローチを説明します。
鍼灸治療は、自律神経系(交感神経・副交感神経)のバランス調整を主眼に置いています。つまり鍼灸治療を行うことで、交感神経・副交感神経の機能を高める/筋肉の緊張を緩和させる/血行(血流)を改善することができると考えています。
(自律神経失調症に見られる症状として、首・肩・背中に強い緊張状態があります。そうした部分のコリや血行を促進することも、改善のための重要や施術だといえます。)
また自律神経失調症のアプローチの1つとして、末梢神経系に対する施術も行われます(=身体全体のバランスを調整する)。
そして鍼灸治療は自律神経失調症にアプローチをし続けることで、様々な身体的・精神的改善をもたらし続けます。
「気分がスッキリし、心も穏やかになる」「食欲増進」「睡眠不足の解消」等々→つまり、精神・身体の負担を改善することができるのです。
ここで、実際に行われている自律神経失調症のツボについて…
・百会(ひゃくえ)=万能のツボともいわれ、自律神経失調症はもとより頭痛/食欲不振に効果があります
・内関(ないかん)=内蔵系、食欲を促進させます
・三陰交(さんいんこう)=消化器/肝臓/腎臓などの働きを助けます
・太衝(たいしょう)=更年期障害/冷え性(足先の冷え)/のぼせ/耳鳴り等々の効果があります
・上天柱(かみてんちゅう)=緊張性頭痛を改善します
こうして総合的な鍼灸治療を行うことで、自律神経失調症による様々な症状を改善するばかりでなく、自律神経失調症の根本的原因とされるストレスに耐えられるよう、私たちの体質自体を改善する力もあるのです。
もしみなさんが自律神経失調症の治療法に悩んでおられるなら、是非、鍼灸治療を選択肢1つとして考えてみるべきです。
(ちなみに…自律神経失調症にアプローチする鍼灸治療は、軽度の刺激を必要とします。ただし強い刺激(=電気治療)は、交感神経・副交感神経を減退させる可能性があります。)