自律神経失調症に要する治療期間
様々な体調不良の症状(自律神経失調症)を内科的治療によって完治させようとしても、なかなか思うようにいかず…視点を変えて、心療内科で治療を受けた結果、信じられないくらい短期間で体調不良の症状が改善されることがあります。
その瞬間、患者様は「自律神経失調症が完治した。」と思うかもしれません。
しかし自律神経失調症の症状は、そんなにすぐ完治しないことを覚えておく必要があります。
確かに心療内科で自律神経失調症を治療すると、すごく症状が軽くなる場合もあります…しかし逆に、急に症状が悪化する場合もあります。
もちろん患者様の症状によって、実際短期間で完治することもありますが、ほとんどの場合、自律神経失調症が完治するまで多くの時間を要します。
(※3~4年、10年以上かかる患者様もおられます。)
自律神経失調症は、心の病です。
その心の病を取り除くためには、どうしても長い年月が掛かってしまうのです。
心の悩みを突き止めて解消するには、患者様だけでなく医師も非常に根気のいる作業なのです。
では自律神経失調症に要する治療期間を短くするため、患者様はどのように治療と向き合えばいいのでしょうか。
まず自律神経失調症を発症している患者様は、「自律神経失調症から解き放たれたい。」と明確な意志を持つことが必要です。
どんな病気にも言えることですが、「絶対に治すのだ。」という気持ちがなければ、病気は完治しないからです。
あくまでも、医師は患者様の手助けをしているに過ぎないのです。
(※特に、心療内科では患者様の意志が強く必要とされます。)
そして「患者様はどのように治療と向き合えばいいのか。」の問いに対して…
「自律神経失調症という病気を、正しく受け止める。」「自分自身のあり方や心の悩みに対して、真正面から向き合う。」ことが必要になります。
仮にどんなに素晴らしい治療法を確立した医師であっても、患者様の気持ちが別の方向へ向いていれば、自律神経失調症の改善効果は期待できません。
最後に自律神経失調症の治療を心療内科の医師の立場からきちんと処方したとしても、一向に自律神経失調症の症状が改善されない場合もあります。
それは自律神経失調症を完治することが難しい病気であると同時に、ある事由が考えられます。
ある事由とは、患者様が医師に心を開いていないことです。
何度もいいますが、医師に自分自身をさらけ出さなければ治療効果も期待できず…結果として長い期間、自律神経失調症に悩み続けることになります。