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自律神経失調症の治療法~筋弛緩法~

みなさんは、筋弛緩法という治療法をご存知でしょうか。

筋弛緩法は1938年、アメリカの心理学者:ジェイコブソンが提案した治療法(リラクゼーション)で、様々な症状に効果があるといわれています。

そして様々な症状に効果があるとされる筋弛緩法は、自律神経失調症に悩んでいる患者様にも行われる治療法です。

 

では筋弛緩法とは、どのような治療法なのでしょうか。

自律神経失調症を発症している場合、無意識に身体の至る所に力を入ってしまいます(緊張感)。

そして、その緊張感は精神的部分にも現れているのです(精神的緊張感=ストレス)。

 

筋弛緩法とは、そうした緊張感(力み)を軽減させる効果があります。

「5~6秒間、意図的に身体を緊張させた後、一気に力を抜く(脱力感)」…この手順を繰り返すことによって、筋肉全体の弛緩を感覚的に味わう→精神的にも緊張感がほぐれ、自律神経失調症を含めた様々な症状に効果が発揮できます。

(※ただし、極端に筋肉を緊張させないでください。し過ぎると筋肉痛/痙攣を引き起こす可能性があるからです。力の入れ具合は、8分程度がベストです。)

 

また筋弛緩法の場合、何回も(毎日)続ける必要があります。

何故なら筋弛緩法を続けることによって、自分自身の身体の感覚が敏感になる…つまり、力む/力を抜くといった感覚を感じることができるようになることで、「今の自分は緊張している/していない。」といった感覚に気付くようになるからです。

「身体の緊張感を解きほぐす→精神的興奮(緊張)も和らぐ→心身ともにリラックスできるようになります。」

 

さらに筋弛緩法の場合、一度訓練法を覚えてしまえば誰でも簡単に続けることができます(時と場所も選びません)。

(※もちろん、いちいち医師の指導を仰ぐ必要もありません。)

それ故、筋弛緩法は様々な症状に悩んでいる患者様だけでなく、多くのスポーツ選手たちも緊張をほぐすために行っています。

 

最後に、腕と肩の筋弛緩法を明記します。

是非、これを参考にして実践して頂きたく思います。

○腕の筋弛緩法…

・両腕を前に、手の甲を上にして伸ばします(親指を中に入れて、拳を作ります)。

・そして手を握ったまま肘を曲げて、両手を両肩に近づけます

・最後にその状態で腕に力を入れ、10秒ほどキープ…そして15秒ほど脱力します。

○肩の筋弛緩法…

・両肩を上げて、首をすぼめるようにして肩に力を入れます。

・そしてその状態で10秒ほどキープ…そして15秒ほど脱力します。