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自律神経失調症とその他の治療法(その2)

自律神経失調症は心の病であるが故、完治するのに時間を要するといわれています。

そして、その治療法も様々…ここでは、そうした心療治療(心の病へのアプローチ)について触れてみたいと思います。

 

○バイオフィードバック法…

バイオフィードバック法とは、心拍数/血圧/脳波/発汗/筋肉の収縮等々といった自分の意志とは関係のない生理反応をデータ化することによって、患者様自身の状態をチェックする治療法です。

このデータをチェックすることによって、「ある変化が生じた場合、症状が良くなる/悪くなる」ことが確認できるだけでなく、自分自身で精神コントロールを身に付けることを主観としています。

 

○内観法…

浄土真宗に伝わる精神修行法が元になっている内観法は、患者様に「気付いてもらう」ことを主観とした治療法です。

例えば今までの人生において関わりの深かった人を思い浮かべ、「その人にしてもらったこと」「自分がその人にしてあげたこと」「その人に迷惑をかけたこと」…この3つを振り返ります。

そしてそれぞれの行為を厳しく見つめ直すことによって、「自分がいかに周囲の人々の恩恵を受けているか/生かされているか」ということに気付き…現状の行動を正そうとする治療法です。

 

○森田療法…

森田療法とは、1920年代に精神科医:森田正馬氏によって確立された心理療法です。

この心理療法の根幹は、「自分自身をありのまま受け入れる姿勢」が基本となっています。

まず、「辛い症状ばかり気にしてしまうと、それ以外のことが何も見えなくなる→それ故、気持ちを切り替えることで、現時点での自身の辛い症状を受け入れる」

そうすることによって、「辛い症状や悩みという悪循環を断ち切る→ライフスタイルを改善していく」…これが、森田療法なのです。

(※ちなみに森田療法は、自律神経失調症の中でも神経症が強い症状に対して有効だとされています。)

 

○断食療法…

字の如く、断食療法は食を絶つ治療法です。

食を絶つことによって起こる心身の変化…「ストレス耐性を高める/自己治癒力を向上させる」といった効果があるといわれています。

(※ただし断食中であっても、水分補給やお粥といったもので栄養を補給する必要があります。)

 

そして自律神経失調症の代表的な治療法といえば…「家族療法」です。

何故なら自律神経失調症の最大の原因を考えた時、家族関係によるストレスがあるからです。

しかも家族全員がカウンセリングを受けた結果、治療行為そのものを妨げる家族がいる場合もあります。

家族療法は自律神経失調症を発症している患者様だけでなく、そうした家族間の悩みを正す治療法ともいえます。